椎間板ヘルニアの治療といえば整形外科やカイロプラクテイックなどの西洋的な治療方法が主流ですが、漢方などの東洋医学を好んで選択される方も多いようです。
この漢方では、人体を5つの臓器、つまり五臓に分けてみていく方法をとります。
そして、腰の部位はその中で、腎(じん)という臓器と関係していると考えられています。
この腎は老化と深い関係を持っていて、骨が丈夫である状態では腎が充実し、また弱い状態では逆に虚の状態とされます。
そして漢方では、椎間板ヘルニアになってしまった原因を、環境や生活の姿勢、精神状態などから分析し、体のバランスを失ってしまったために起こったものとみなします。
西洋医学では鎮痛剤や非ステロイド性抗炎症薬、筋弛緩薬などを用いたり、牽引、理学的療法、外科的療法が主な治療方法ですが、漢方では風や寒、湿などの外邪と呼ばれるものが血流を悪くし、痛みの原因となると考え、急性の症状には芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)を用います。
芍薬と甘草と呼ばれる生薬からできていて、急性の筋肉の拘攣による痛みに効果があるそうです。
また、慢性期には、胃腸が丈夫な患者さんであれば、八味地黄丸(はちみじおうがん)や牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)、疎経活血湯(そけいかっけつとう)等を用い、胃腸が弱い方には桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)や当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)などが主に用いられます。
西洋医学においては、椎間板ヘルニアの痛み、しびれなどの症状は神経根が圧迫されることで血液が不足し、つまりはエネルギーや栄養が不足することが原因であると考えますが、漢方でも、気や血が充分に行き届かない結果として捉えているようです。
また、漢方では西洋医学と同じように、生活習慣の改善や姿勢の矯正、そして筋肉トレーニングやウオーキング、ストレッチなどを充分に行うことが必要であると考えられています。

