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筋トレの効果について


椎間板ヘルニアの基本である保存療法では、安静が治療の基本であると言われています。また、安静と同様に大切なものとして、筋トレなどのリハビリ療法が挙げられます。

筋肉を鍛えれば、背骨を支える力がつき、その分、椎間板ヘルニアが冗長したり、再発したりする可能性を減らすことが可能です。

一般に筋トレと聞くと思いあたるのは、腹筋や背筋、上腕二頭筋や大腿四頭筋などでしょう。このうち、椎間板ヘルニアに最も効果があると言われているのが、腹筋と背筋、そして、大腿四頭筋です。

腹筋については、前後運動、体育の時間などでもよく行う腹筋運動をすることで鍛える事ができますが、この場合に、脚の部分は誰かに抑えてもらったり、錘などで抑えるという方法はよくないようです。

腹筋一つを鍛えるにも、間違った体勢で行ってしまうと、返って、椎間板ヘルニアを再発してしまうこともあります。ですので、筋トレを行う際は専門医、もしくはスポーツトレーナなどに指示を仰いでから行うようにしてください。

このように筋トレは間違ったやり方をしてしまうと、返って体のバランスを崩してしまうこともあります。筋力はあればあるほどいいというような認識は間違いで、実はバランスが大事です。

例えば、背筋ばかりが強い体質の方であれば、腹筋が衰えているとバランスが崩れてしまいますので、背筋を鍛えずに腹筋を鍛えたほうが良いです。また、椎間板ヘルニア患者さん、全般に言えるのが、大腿四頭筋をきちんと鍛えることです。

大腿四頭筋はいわば腰を支えている足の筋肉です。人間も家と一緒で土台である基礎、人間でいう足の筋肉が衰えてしまうと、体の上部をしっかりと支えることが出来なくなり、その負担を腰で支えることになります。

これが、筋力の衰えなどによる、高齢者の椎間板ヘルニアの原因の一つでもあるのですが、若い方でも運動不足などで筋力が弱い方は、同じようなことが起こり、低年齢でも椎間板ヘルニアを発症してしまうことは良くあります。

ですので、体全体のバランスを考えて筋力を適切につけていくことが大事になりますが、大腿四頭筋をしっかりと鍛えてやれば、腰椎が安定し、椎間板ヘルニアの改善、再発を防ぐことが出来るようになってきます。

また、筋トレの前に柔軟体操やストレッチをゆっくりした方が椎間板ヘルニアにはとても効果的に働きます。この柔軟を怠ってしまうと、筋トレ中に怪我をしたり、椎間板ヘルニアを再発してしまう可能性もありますので、柔軟をしっかりと行うことが大事になってきます。

また、柔軟を怠り、筋肉が硬直していると、背骨を守ることができずに、背骨がそれ自体の力だけで動こうとしますので、体に無理な力がかかってしまいます。このように筋トレを初めとしたリハビリにはかなり秘訣が隠れているということができます。

また、傲慢に鍛えるようなことはあまり良くありません。出来ればゆっくりと多少の余裕を残しながら飽きずに継続させるということも大事です。そして、良いリハビリ法を発見して体得するための条件は、いい医師、良い治療家を間違えずに選択することが大事になってきます。

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