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名医について

椎間板ヘルニアを若い人でも発症してしまう原因について


椎間板の老化によって進行が深まると言われている椎間板ヘルニアですが、最近は特に若い方で発症するケースが増えています。椎間板の老化は20代から始まると言われていますが、若年性のヘルニアは10代から発症します。椎間板の弾力性も充分にあり、また骨、椎体も成長段階の頃から発症する原因としては、たんぱく質が突然変異することが原因と言われています。

遺伝的な要素もあって軟骨の成長が妨げられると、可動域が著しく減少していることにも気付かずにどんどん椎間板に負荷が増えます。また他には外傷性のヘルニアもあります。スポーツがもっとも多く、ハードコンタクトをするスポーツでも激しい当たりによって激痛とともに身動きできないぎっくり腰の症状が出ることがあります。

若い方のヘルニアの傾向としては、椎間板という軟骨の内圧が最も高い時期ですから、それ相応の激しい痛みもありますし、神経症状もつよい圧迫によって激しいものになりがちです。ですので保存療法の余裕はまったくないような場合も多く、即刻手術をしたほうがいいと判断される場合もあります。

高齢者の場合は保存療法や背骨の矯正などでも高い効果が出る可能性が高いですが、この場合はやはり運が悪かったと考えるのが妥当です。また最近はレーザーによる摘出術を適用する場合が多いようです。日帰りでの施術が可能ですし、若いからといって早々に手術経験を与えてしまうのも危険と言えます。

高齢者の椎間板は自然な変性もかなり進んでいます。また繊維輪も髄核にも、水分はほとんどありませんので、弾力が無い分神経圧迫は弱い傾向にあります。若年性の椎間板ヘルニアはとくに精神的に憂鬱になりがちな症状です。

痛みで鬱病になる可能性も否定できませんので、できるだけ早期に治療を開始することが大切です。もちろんヘルニアがまだ軽度という場合も多くありますし、ただのぎっくり腰だろう、などと若いのにたかをくくるのもよくありません。