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種類について


椎間板ヘルニアには、大きく分けて2つの種類があります。1つ目は脱出型と呼ばれるタイプです。脱出型とは椎間板の周りに位置している繊維輪というその中にある髄核を保護する軟骨ににヒビが入って、柔らかい髄核がそこから飛び出している状態です。

繊維輪という部位は硬さを持ってはいるのですが、内圧が大きくなることで簡単にヒビなどが入ってしまうものです。ヒビが入って髄核が飛び出した瞬間に神経を圧迫し、ぎっくり腰のような急激な症状を起こすのが常です。

この急性期の激しい症状ですが、人によって痛みは様々のようです。立ち上がれない程の激痛に襲われる方もいれば、多少痛みはあるが日常生活にはさほど問題ない方もいるようです。

しかし、痛みも辛いものですが、足の痺れの方が生活に支障をきたします。腰から足の先まで非常に辛い痺れの症状です。

これは経験した方にしか辛さが分からないと思いますが、本当に辛いものです。ですが、多くの患者さんは数ヶ月程度で改善するという特徴も持っています。

そして、もう1つの種類とは膨隆型(ぼうりゅうがた)と呼ばれるもので、表の繊維輪にヒビなどが入らずに、内側からそれを押し出して変形させ、膨張させたようになるもので、その繊維輪が神経を圧迫してくるタイプです。

つまり痛みも徐々に大きくなるタイプで、比較的改善までに長い時間を要するという特徴を持っています。また、神経根を圧迫する状態に応じて、体の反応、つまり傾きの仕方が変わってきます。

傾きは体がその痛みを回避するためにほぼ無意識にとってしまう体勢を言います。まず外側性ヘルニアでは、神経根の外側を圧迫するために、体が痛みと反対側に傾くことになります。つまりは体を痛む側の反対側に傾けるためです。

そして内側性ヘルニアでは神経根の内側を圧迫するために体が痛む側へ傾きます。また、中心性ヘルニアでは腰を丸めた状態にすることで痛みが増します。

これらの反応の仕方によって状態が分かるため、圧迫タイプは理学検査などでは多くチェックされます。その他の種類としては、軽度のもの、そして重度のものに分類されます。

特に大きなものでは適用出来る療法が手術に限定されてきます。安静にしても無理な痛みが多くなってしまえば、多くは切開での手術を検討するとことが多いようです。

中川式腰痛治療法