完治について

椎間板ヘルニアを完治させることはできるのか、このような疑問を持たれる患者さんは多いのではないでしょうか。実際、この病気はなかなか完治出来るものではありません。また、椎間板ヘルニアが完治したと思っても再発するケースも多くあります。
手術をしたとしても再発するケースがあり、あるいは保存療法で椎間板ヘルニアが元通りに小さくなり、そのまま発症が止まるというケースもあります。
であれば、手術は危険が伴いますので、出来る限り避けたいと考えるのではないでしょうか。このことから、日常生活もままならないケースを除いては、無理にはしないということはやはり理にかなっているでしょう。
また、ほとんどの場合、完治したように見えても再発するリスクが高まります。その理由としては手術がいくら椎間板を飛び出して、神経根を圧迫してしまっている髄核を摘出したとしても、潰れたままの椎間板が戻ることはないからです。そういう意味で、完治は非常に難しいと言えます。
このことからも、手術をされたほどんどの方が再発してしまっている理由が分かって頂けるのではないでしょうか。ですので、手術をしたからといって、椎間板ヘルニアを完治すことは難しいことなのです。
また、腰に無理をかけると発症するものですので、完治したと思っても日常生活から気を付けることが必要です。寝るときには腰を冷やさないようにし、また重いものを持ったり長時間のデスクワークなどをしたら合間をとってストレッチをする。
また、腹筋や背筋を出来るだけ鍛えるなどすることが必要になってきます。人によって考え方は様々だと思いますが、完治した状態とは痛みがなかった時の健康な状態に戻ることと考える方が多いのではないでしょうか。
手術をしても髄核を摘出したり切除したりしますから、完治には当てはまらないかもしれません。また髄核を摘出することでクッションの役目をする部位が減ることになりますので、その分完治後の再発の可能性は高くなります。
このことからも保存療法で椎間板ヘルニアを小さくしたり痛みを抑えたりすることは望ましいと考えられているようです。このように、一度飛び出してしまったものが完治する、ということはかなり難しいことと言えます。
完治は難しいですが、出来るだけ痛みが出ないように運動をしたりストレッチ、体操などを継続させる、このことが最も完治に近いことであるという認識をして、実行していくことが大切です。
