足のしびれについて

椎間板ヘルニアで悩まれているほとんどの方が足のしびれを伴っています。これは、坐骨神経が圧迫を受けているために起こっている可能性が高くなります。
この神経痛の症状が深刻になりますと、最初は太腿の裏側が痺れ出し、その後、徐々に下まで伸びていき、足の指先までがしびれてきます。
この足に通っている坐骨神経は、臀部部分から足の指先まで繋がっていますので、足のしびれと腰の痛みは特に密接な関係にあると言われます。
つまり、椎間板ヘルニアなどの腰の痛みに伴って足の部位がしびれるのは、腰付近の神経が圧迫されることで、足の方にも影響が出るためです。
坐骨神経痛の治療には色々なものがあります。非ステロイド性消炎鎮痛剤を内服するなどの薬物療法、ホットパックや極超短波などを用いての理学療法(温熱治療)などが主なものです。
ですが、椎間板ヘルニアの症状として他にも重度の症状が現れた場合には手術をしてヘルニア切除を行う場合もあります。しかし、手術はあくまで最終手段として考え、出来るだけ手術をしない方向で考えておくべきです。
その理由としては手術は再発率が非常に高いという点と費用が大きくかかってしまう点です。まず、再発についてですが、手術をしたおよそ8割の方が半年以内に痛みを再発してるデーターがあります。
また、手術費用も大きくかかり、保険を適用したとしても20万円前後が相場になります。そのようなことから、手術は出来るだけしないようにして、その他の治療方法で改善していくことがベストではないかと思います。
また、椎間板ヘルニアの症状を持っていても、急性期にすぐに足のしびれが出現することはありません。しかし慢性期に入ればすぐに坐骨神経痛を起こす場合も多くあります。つまりは腰の痛みが出たらすぐにでも診断を受けることが大事です。
このためには早期治療は転ばぬ先の杖であるということをよく理解して行動することが必要です。坐骨神経痛は簡単に改善出来る症状ではありません。
症状が軽い場合にはストレッチ体操をして進行を防ぎ、痛みがある場合にはコルセットを装着して安静にすることが大切です。
椎間板ヘルニアが進行しますと、インポテンツ(男性)や排尿障害などが出現し、日常生活ができなくなります。このような場合は手術をしなければならず、最低でも1週間は仕事なども一切できないという状態になってしまいます。
足のしびれの症状は色々な病気の危険信号です。腰の痛みと共にあると言う場合は椎間板ヘルニアの確立はかなり高いでしょう。放置せずに早めの処置を心がけることをお勧め致します。
