MRIとは
椎間板ヘルニアの診断方法は、主に2つあります。その1つは理学診断です。問診インタビューや理学チェックなど、幅広い内容をチェックします。
またその後で画像検査を行って、理学的な検査結果と照合することで一致を確認し、症状が確定されることになります。この画像検査において正確な診断結果のために欠かせないものがMRI画像検査です。
画像によって、椎間板ヘルニアの有無やその進行の度合い、痛みやしびれの原因となっている神経の圧迫の様子などを鮮明に見ることが可能です。
MRIとは、身体の各組織に含まれる水素分子の変化を磁気によって測定して、コンピュータによって画像処理をする医療用検査機器のことを言います。
専用のベッドの上に寝て、狭い装置の中で行われ、痛みはまったくありません。また多くはMRIの前にレントゲン検査も使用されますが、椎間板ヘルニアについては正しい診断はできません。
これはレントゲン検査では、骨はx線を通さないため白くはっきりと出ますが、軟部組織である椎間板や神経部分は撮影できないため、明確に判断するための材料としては全く適さないということができます。
しかし骨にも異常があるという場合は有効です。椎間板ヘルニアで神経症状の可能性があるという場合は特に、この診断が可能な病院を選ぶべきでしょう。
椎間板は厚さが約7mm、直径が3cmの楕円の円盤です。また外側の固い線維輪(せんいりん)と中心部の柔らかい髄核(ずいかく)から構成されています。
髄核の部分は軟骨に水分が含まれたもので、固い線維輪がこの髄核を包み込んでいます。この状態で、髄核内には、動作の負荷により高い圧力が生じることになります。
髄核の水分の減少とともに髄核の粘り強さが減っていきます。粘り強さが少ない状態で、髄核が圧力に耐えきれず、線維輪を破って突出したものが、椎間板ヘルニアです。
椎間板ヘルニアの予防には背筋や腹筋を鍛えることがもっとも効果が高いと言われています。