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牽引について


椎間板ヘルニアの保存療法の1つに、牽引療法があります。この療法は腰を引っ張ることと、それを休止して緩めることとを繰り返すことによって、椎間板ヘルニアだけでなく、様々な腰の病気における痛みやしびれを緩和する治療法です。

筋肉や筋膜由来の痛みは、引っ張ることによる筋肉のストレッチ作用によって腰部の筋肉や筋膜、靭帯などの緊張が除かれ、痛みが緩和されます。

具体的には、骨盤の部位にぺルトをかけ、引っ張ります。腰を引っ張ったり、またゆるめたりして過重をかけ、伸ばすことによって腰部周辺の筋肉の緊張をやわらげて安静を保ちます。

また、椎間板にかかっている圧力を減らすことで椎間板ヘルニアの進行を予防する効果もあります。椎間板ヘルニアにおける牽引の効果については、痛みが強い時には効果があり、また、それ以外の場合に定期的に行うと、返って症状を悪化させてしまう可能性が高いと言われています。

よく整形外科などで牽引を行ったら痛みが悪化したなどの話を聞きます。これは、引っ張り上げる力が強すぎるか、現在の症状にこの療法が適切ではないと思います。

もし、椎間板ヘルニアの痛みが悪化したり酷くなった場合はすぐにでも止めて、別の療法に切り替えることをお薦めします。恐らく、そのまま続けていても、椎間板ヘルニアの症状が更に悪化してしまうものと思われます。

昔から馴染みの方法ではありますが、ほとんどの方は、首から上へ引っ張り上げるようなイメージを持たれるでしょう。頚部を引っ張り、狭くなっている脊椎の幅を広げ、椎間板への圧力を減らすことができ、また同時に神経の圧迫を取り除きます。

神経圧迫を軽減すれば、自然と他の部位の緊張もほぐれ、治癒効果のアップに繋がるでしょう。また首の他にも、腰椎や股関節などの牽引も多く用いられます。

今では、家庭で出来るようなものも多種出廻っているようです。しかしこのような器具を使用する場合は、事前に医師や専門家に相談するようにしてください。

自己判断で使用するのはとても危険です。また、家庭用というのはプロの整体師なども関わることが無いため、出来るだけ控えたほうがいいかもしれません。

特に急性期の痛みなどのケースでは、椎間板ヘルニアの症状を更に悪化させてしまう可能性がかなり高いので避けるようにしてください。

中川式腰痛治療法