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術後の経過について


椎間板ヘルニアの手術をした場合、その術後のメニューについて、椎間板ヘルニア患者によって異なる部分はありますが、さほど違うということはありません。どのような場合でも、椎間板ヘルニアの術後は安静にし、コルセットを装着してからベッドに横になります。

また、早いケースでは、椎間板ヘルニアの術後1日で歩行練習をする場合も多くあります。最初は自立的に歩くことを試行せずに、歩行器を頼りにしたり、手摺などに捕まるなど、丁度、幼児の歩行練習のような感じに近くなります。

少しずつ距離を延ばし、特に途中で問題がなければ、1週間もすれば体操や他の運動も取り入れるようになります。椎間板ヘルニアのリハビリは手術や安静などで衰えてしまった筋肉を復活させる狙いがありますが、そのことと同時にバランス感覚が鈍っていないかなどのチェックも入念に行われます。

椎間板ヘルニアの術後にまだ脚に痺れが残っている、という場合も症状によってはありますが、この場合は安静にする時間が通常よりも長くなります。椎間板ヘルニアの術後、痛みがあるかないかは重要なポイントです。もし少しでも痛みがあったら、医師や看護師に報告をして検査などを受けるべきです。

リハビリをほぼ順調に消化できたという場合は退院になります。そして退院したからといって治療が終了したとは言えません。もちろん外来として定期的に通院することにもなりますが、大切なことはリハビリを継続することです。

特に主治医から言われることはきちんと覚えておいて、自宅や仕事先などで実行するようにするのが大切です。主な内容として筋力トレーニングなどを薦められるかと思います。

しかし、筋力トレーニングをする場合、気を付けなくてはならないことがあります。それは、前後、左右の筋力バランスを考えてトレーニングを行っていかなくてはならないということです。

よく、腹筋だけ鍛える方や、大腿四頭筋を強化するためにスクワットなどを取り入れる方がいますが、その一部分だけのトレーニングでは、筋力が偏って付いてしまいますので、良くありません。

椎間板ヘルニアで筋力トレーニンを行う場合、必ず体全体のバランスを考えて、実践する必要があります。腰椎周りには様々な筋肉があります。まず、人間の土台でもあり、腰を支えるのに一番大事な大腿四頭筋。そして、腹筋、背筋があります。この3箇所を均等に鍛えていくことが理想的です。

ですので、トレーニングはやたらにやるのではなく、医師や専門家の指導の下、今お伝えしたことを考えて行っていくようにしてください。

また、退院したからといって、無理をすることは禁物です。重いものを持ったりすることは退院後も定期的に診断を受けて許可を得た後でするようにと言われることは常です。椎間板ヘルニアの再発予防のためにも、コルセットを装着し、腰への負担を出来るだけかけないような姿勢も重要です。

中川式腰痛治療法